QED神器封殺

2006年1月14日 読書
ISBN:4061824643 新書 高田 崇史 講談社 2006/01 ¥977

 新刊が、出ると気になる、講談社ブックス(字余り!)

 ということで、新年も新刊を見つけるなり思わず買っていたボク。早速、1冊目を読了でございます。

 もう話のパターンみたいなモノは、いつも通りだからどうでもいいとして、民俗学的ウンチクは、いつものことながら読んでいて面白い。いわゆるミステリーの部分、つまり殺人事件のところなんかは、それほど出来がいいという訳ではないと思うし、きっとこの作品自体はシリーズの他の作品の中に埋もれてしまう一冊になるのだと思うのだけど、わざわざあの懐かしい袋とじにしてまで隠した事件解決後の本当の謎解きには、「へぇ!」と思わされてしまった。
 まあ、それが真実を示しているかと言われれば、個人的にはその当時の技術でそこまで正確にやるのは無理じゃないのかなと言いたくなるのであるが、そんなことを言うのは野暮というモノ。このシリーズは「へぇ!」と驚いた者勝ちなのであって、その方が楽しめるのである。
 だから、これから読む人が、この文章を読んだなら、ぜひ袋とじの中身については素直に驚いて欲しい。そして、あまり真剣にツッコミを入れるような野暮なことはしないで欲しい。そうすることが、この本の魅力を一番味わったことになるのだと思うし、自分自身も楽しい気分で終われるのであろうから。

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